前回のブログでは、

ＳＦＡ・ＣＲＭの導入成否を分ける「７つの要素」の四つ目となる「④詳細設計」について述べました。

実際に利用する側の立場に立った目線で入力項目などを設計すると共に、

無理なく漏れのないルール決めの必要性をご理解いただけたと思います。

ちなみに、具体的にどのように設計すれば良いのか、ルール決めすれば良いのか、をお知りになりたいと思うのですが、こればっかりは、企業によって異なるものなので、一概に「こういうのが良い」と言い切ることはできません。

ＳＦＡ・ＣＲＭの導入プロジェクトは、各企業によって「自社に合う最適な進め方」が必ず存在することをお忘れなく。

それでは「ＳＦＡ・ＣＲＭ本音ブログ」に入っていきたいと思います。

本日は「７つの要素」の五つ目です。

【ツール選定ドタバタ劇】

あなた：

ＳＦＡ・ＣＲＭの導入成否を分ける「７つの要素」の五つ目を教えてください。

ＭＣネクスト：

結論からいうと、ＳＦＡ・ＣＲＭの導入成否を分ける「７つの要素」の五つ目は「ツール選定」です。

あなた：

今回の「７つの要素」の説明に入るきっかけとなった「ツール選定」が五つ目に該当するのですね？

ＭＣネクスト：

はい。

以前のブログで「ツール選定」のポイントをご説明しました。

ツール選定を間違える！？①

http://mcnext.co.jp/crmblog/1141

ツール選定を間違える！？②

http://mcnext.co.jp/crmblog/1281

あなた：

最適なツールを選んだからといって、ＳＦＡ・ＣＲＭの導入が成功するとは言い切きれない、ということを学びました。

また、評価すべきポイントとして、次の5つが重要であることも学びました。

【柔軟性】

【拡張性】

【操作容易性】

【設定容易性】

【企業スタンス】

ＭＣネクスト：

そうでしたね。

ちなみに、なぜこの5つのポイントが重要なのかを理解していますか？

あなた：

えっ？

ＭＣネクスト：

なぜ、柔軟性を確保しなければならないのですか？

その柔軟性とは具体的にどういうことですか？

あなた：

自社のビジネスに合わせて設定ができるように・・・ですか？

ＭＣネクスト：

その回答では甘いです。

あなた：

・・・・。

ＭＣネクスト：

表面上の言葉だけで「分かったような気になる」のが最も危険です。

あなた：

・・・。

ＭＣネクスト：

試しにいくつかのＳＦＡベンダーのデモやプレゼンテーションをご覧になってみてください。

恐らくこういう感想になると思います。

「どこもだいたい同じようなものだな・・・」

あなた：

そういうものなんですか・・・。

ＭＣネクスト：

これはＳＦＡ・ＣＲＭに限ったことではありませんが、

各ベンダーは自分たちの何が強くて、何が弱いかを知り尽くしています。

特に安価なツールを提供しているベンダーは、あらゆる面で他社ツールに劣っていることをオープンにしたがりません。

限られた時間の中で、目の前のお客様に伝える情報は、当然のように「自分たちにとって都合の良い情報」が優先されることになります。

あなた：

なるほど・・。

ＭＣネクスト：

ちなみに、「どこもだいたい同じようなものだな・・・」という感想しか持つことができなかった場合、次に考えることは何かわかりますか？

あなた：

？？

ＭＣネクスト：

価格です。

あなた：

え・・？

ＭＣネクスト：

ＳＦＡ・ＣＲＭの本質を理解していない未経験者が、

ベンダー側に主導権のあるデモやプレゼンテーションを複数見た上で、

「どこもだいたい同じようなものだな・・・」

という感想に至った場合、必ず次のような考えを持つことになります。

「だいたい同じようなものだから安いものを導入しよう」

「失敗するリスクヘッジの意味でも安いものを導入しよう」

あなた：

なるほど・・。

ＭＣネクスト：

この考えに至ってＳＦＡ・ＣＲＭを導入した企業で、導入に成功しているところを私は1社も知りません。

あなた：

・・・。

ＭＣネクスト：

はっきり言って「だいたい同じ」なわけが無いのです。

あなた：

どういうことですか？

ＭＣネクスト：

「どこもだいたい同じようなものだな・・・」という感想をお持ちの方がおられたら、私はこうお聞きしたいのです。

「だいたい同じ」って・・・、

「何がだいたい同じ」なんですか？

あなた：

・・・。

ＭＣネクスト：

自分たちの戦略や営業上の課題は何なのか？

戦略の実行と課題解決を図るために自分たちは何をしなければならないのか？

具体的なゴールはどこにあり、そのゴールにたどり着くために目の前で優先されることは何なのか？

そのことを分かった上で、ＳＦＡ・ＣＲＭツールのデモやプレゼンテーションをご覧になっていれば、

「自分たちにとって必要なＳＦＡ・ＣＲＭとは？」

という視点でツール選定を考えることができるはずです。

従って、「どこもだいたい似たようなものだな・・・」などという感想に至るはずがないのです。

「どこもだいたい似たようなものだな・・・」という感想に至るということは、「自分たちにとって必要なＳＦＡ・ＣＲＭとは何か？」が分かっていないということです。

あなた：

なるほど・・。

ＭＣネクスト：

自分たちに何が必要なのかも分かっていないのに、ツールだけ導入したってうまくいくわけがありませんよね？

あなた：

確かに・・・。

ＭＣネクスト：

ＳＦＡ・ＣＲＭツールを選定するときは、

「何ができるか？」が最初に来るのではなく、

「何をすべきか？」が最初に来ることをお忘れなく。