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レジェンドな経営者と反面教師の本音ブログ

営業の仮説力とは!?⑨

2015年01月16日

今週は、近畿・中部・東北を行ったり来たりと、なかなかハードなスケジュールをこなしました。

「今週に入って新幹線に乗るのは何度目だっけ?」と考えてもすぐに答えが出ないぐらい新幹線に乗りまくった1週間でした。

 

一つ残念なのは、少しだけ体調を崩してしまったことです。

 

仕事に支障は無かったのですが、「万全の体調ではない」ということは事実であり、そのことを心の中でお詫びしながらお客様先を訪問してきました。

 

皆様も体調管理にだけはくれぐれもご注意ください。

 

 

 

それではシリーズ化して進めている「営業の仮説力とは!?」に入っていきましょう。今回で9回目になりますね。

 

 

 

前回は、

①ビジネスチャンス(具体的な案件)を創出する

②案件を前進させる

③クロージングする

という全てのフェーズに共通して必要となる「仮説力に基づく営業の5つのアクション」について述べました。

 

「聴くこと」

「見ること」

「説くこと」

「推すこと」

「察すること」

 

「聴く」と「見る」は、

お客様のことを知るのに必要なアクション、

 

「説く」は、

自社のことをお客様に知ってもらうのに必要なアクション、

 

「推す」と「察する」は、

商談の主導権を握るのに必要なアクション、

 

ということでしたね。

 

 

 

そして、前回は「聴く」に焦点を当てて掘り下げを行いました。

 

 

 

顧客ニーズを想定する仮説があればこそ、

「自分が顧客に何を聴かなければならないかを分かっている」ということになり、

 

顧客の持つ情報力を想定する仮説があればこそ、

「顧客に気づいてもらう必要があることが何なのかを分かっている」ということになり、

 

最終的に顧客を導きたいストーリーの仮説があればこそ、

「自分が着地させたい話の方向が分かっている」ということになるんでしたよね。

 

 

更に、

仮説力が弱いがために引き起こされる問題点についても言及しました。

 

 

その問題点とは、

「何を聴けば良いのか分からなくなる」

「顧客への質問が尋問になってしまう」

の2つでした。

 

 

 

今週は、

この2つの問題点について考えていきたいと思います。

 

 

 

仮説力が弱い営業パーソンが陥ってしまう典型的なパターンは、

顧客のニーズを正確に把握せぬまま、自社の商品・サービスの売り込みを始めてしまう、

なんですね。

 

こういう営業パーソンは、

自分はお客様のことをろくに知ろうともしない割に、

自分の売りたい商品・サービスのことはお客様に知ってもらおうとしてしまうんですよね

 

 

自分の売りたい商品・サービスの話を商談の早い段階から展開するということは、

「売ることありきのコミュニケーションになってしまう」ということなので、コミュニケーションの中で展開される「聴くこと」の範囲は相当偏りが生じることになります。

 

 

分かり易い言い方をすると、

自社の商品・サービスを買ってもらうことを前提とした質問に偏ってしまう、ということです。

 

 

顧客ニーズを見い出しつつ、自社の商品・サービスを提案の方向へと結びつける

というアプローチではなく、

自社の商品・サービスの提案が大前提で、売れる相手かどうかを見極める

というアプローチになる、ということです。

 

この「自社の商品・サービスの提案が大前提で、売れる相手かどうかを見極める」というアプローチの場合、

重要になってくるのは顧客側の関心の高さです。

 

 

顧客の関心が高ければ問題ないのですが、

顧客にとって関心の低い商品・サービスであったり、

顧客自身が自分の中にあるニーズとその商品・サービスの必要性を結びつけることができていない状態であった場合は深刻です。

 

この場合、

「自社の商品・サービスの提案が大前提で、売れる相手かどうかを見極める」

というスタンスの営業パーソンから受ける質問は、「顧客にとってどういう受け止め方になるか?」を想像してみてください。

 

 

そうです。

尋問されているような気持ちになってしまうのです。

 

 

営業パーソンの方は常に心に刻んでおくべきです。

 

自社の商品・サービスを顧客に購入していただくためには、

自社の商品・サービスを顧客に理解してもらう前に、

自分が顧客のことを理解する必要がある。

 

 

そして、聴く力には2つある、ということも知っておいてください。

1.売り込み前提で発揮される聴く力

2.仮説に基づく顧客理解を前提に発揮される聴く力

 

聴く力から発せられるその質問は、

たとえ「同じ言葉」を使った質問であっても、1と2のどちらの「聴く力」が発揮された質問なのかによって、顧客側の受け取り方は全然違ってくる、

ということを忘れないでくださいね。

 

  

 

 

 

 

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