今回は、私が感動したある企業の話をしてみたいと思います。

今から15年ほど前の話です。

私は、あることをきっかけに某有名企業の創業者（故人）に興味を持ちました。

そして、その創業者がどのような人生を歩んだのかを知りたいと思い、関連書籍を探していました。

その頃はamazonも現在のように普及しておらず、

その当時住んでいた名古屋の書店を何件もハシゴして探し回っていました。

どれだけ探しても見つからず、書店の店員に聞いても「20年ぐらい前に絶版になっているので取り寄せられない」との回答しか得られませんでした。

「絶版になっているなら古本屋に行けば見つかるかも」と期待を抱いて探しにいきましたがやはり見つかりませんでした。

どうしても諦めきれなかった私は、

思い切ってその創業者の会社のホームページから問い合わせることにしました。

「御社の創業者の関連書籍を探しています。名古屋市のほとんどの本屋に問い合わせましたが、入手することができませんでした。もし御社に在庫があるようでしたら私に売っていただけないでしょうか。突然のお願いで恐縮ですがよろしくお願いします。」

1日待っても、2日待っても問い合わせに対する返信メールはありませんでした。

半分諦めかけていたとき、自宅に宅配便が届きました。

「なんだろう・・・？」

私は訝しがりながら宅配便を受け取りました。

そして差出人を見た瞬間、衝撃が走り慌ててその宅配便を開封しました。

宅配便の中には、

私がずっと探していた「某有名企業の創業者（故人）の関連書籍」が3冊も入っていたのです。

そして、同封されていた手紙にはこう記されていました。

「弊社創業者に関心を抱いていただき誠にありがとうございます。天国で本人も喜んでいると思います。3冊の書籍を進呈させていただきます。」

私は心から感動しました。

そして、

1日も早くこの3冊の本を完読し、お礼の手紙と感想文を返信しようと考えました。

しかし、

手紙に名前の記載はなく、宅配便の差出人欄にも企業名と部門名の記載しかありませんでした。

どうすべきか悩みましたが、どうしても感想文を送りたいという気持ちが抑えられず、部門宛で送付することにしました。

実際に私に書籍をプレゼントしてくれた方が、私の感想文を読んでくださったかどうかはわかりません。

ただ一つ言えることは、

私は生涯この出来事を忘れることはないでしょう。

そして、

私は生涯その企業と創業者のファンであり続けることでしょう。

YKK株式会社

創業者　吉田忠雄様

書籍を送ってくださったご担当者様

心より御礼申し上げます。

感動をありがとうございました。